Monday, February 8, 2016

なかのひと釣行記「山陰の漁火パターン」

Posted by tomoshow On 4月 - 20 - 2015

山陰のメバルは難しい。
ホント、難しい。
へなちょこアングラーの僕が言わなくたってみんな知ってると思うけど、でもあえて言う。
山陰のメバルは難しい。

山陰ではほとんどこのポイントしか行かないので、他がどうかは知らないけれど、僕が行く闇磯の時合いはマズメ時の一瞬だと言う。
日が落ちて暗くなるまでの、ほんのひと時だけだという。
その限られた時間のなかで、過去の経験から当日のパターンにマッチする方法を見つけ出し、釣らねばならない。
例外として、イカ釣り漁船の漁火が煌々と海面を照らす夜は時合いが続くらしいけれど。

先日の久しぶりの山陰釣行。
陽が落ちる前に釣り場に到着できるように山仕事を終わらせ、汚れた作業着のままダッシュで出発。
お気に入りの音楽を聴きつつ、適度にカーブが連続する快適なワインディング道路をしばしのあいだクルージング。
片道100km、約2時間のショートトリップ。
あーでもないこーでもないと、脳内で今日の釣りをシミュレートしつつ、釣り場に向かう。
はやる気持ちを抑えつつ道中最後の峠を登りきると、眼下に広がる愛しの日本海。
ハンドルを握りつつこのてっぺんから海を眺め、その日の状況をだいたい掴むのがいつものお約束。
さて本日は? というと……。

「凪」。
これ、あかんパターン。
最初からテンションが下がるパターン。
今まで日本海で凪の日ってのは極めて釣果がよろしくない。
少し波やうねりがあって、流れやサラシがあったほうが調子が良い。
が、来ちまったもんは仕方がない。

暗雲垂れ込める胸中を紛らわしながら、ボチボチ釣りの準備。
ほどなくして相棒も到着する。
山陽からやってくる僕をいつもガイドしてくれる反対側の海の友達。
頼れる相棒。
久しぶりだというのに、世間話もそこそこにロッドにラインを通す。
車からタックルを下ろす。
そしてお互い準備を終え、岩場を下る。
「良さそうなのはあっちとこっち、どっちでも好きな場所に入って良いよ」
彼はいつもこうなのだ、優しいのだ。
いつも釣らせようと気を使ってくれるのだ。
そして僕は【なんとなく地形を把握している気になっている】いつもの場所を選択。
マズメ時から陽が沈んで暗くなるまで別行動。
こっからは独りの釣りの時間。
勝負タイムだ。

 RIMG0467


さて、何を投げるか?
ポイント到着までの道すがら、タイドプールや波打ち際にはベイト(ナミノハナ?)の姿がチラチラ見えた。
今日はプラグ、投げるべきはミノー。
ひと通り思いつくミノーを取っ替え引っ替え投げてみる。
「アタラナイ…」

いろんなシンキングペンシルなんかも投げてみる。
「カスリモシナイ…」

潮の流れとかシモリ際、泡の下とか思いつく限りの場所に投げる、巻く、流す、ほっとく、さびく…。
ひょっとしてトップかも。
メバペン投げる。
が、不発…。

終わった、ゴールデンタイムを逃した…。
また、今日もメバルの姿は見れそうにない。

 isari


いつしか日も暮れて、目の前には漁火。
そして合流した相棒に反応を聞くも、あまり良い返事は返ってこない。
いつもなら場所を変え、アジを釣ったりヒラセイゴを釣ったりするんだけど、今日は漁火がある。
この漁火が最後の頼み。
いっちょ、ねばってみる。

近頃はずっと反応がないとワームに逃げていた。
っていうか、ずっとそんな感じだった。
そんなスタイルを変えるべく、プラグを投げ続ける。
アタラナイ、カスラナイ。

しかし、ほどなくして相棒がヒット。
デカイ、見た目からしてヘビー級のシルエット。
おそらく尺はいってるであろう立派な個体。
「流石やねぇ」と口で言いつつも、内心は(くっそぉ~、やっぱ居るんだ…)と焦り始める。

見栄を張らずに素直にヒットルアーを聞いてみると、1.2gのジグヘッドにワームでデッドスロー。
ここはちょいと意地もプライドも放り投げて、言われたとおりにやってみる。
すると「コッ」って感じて、ガッ!ってあわせる。
ズンと重みが伝わって…。
それから、ジッ、ジィィィィィィ…

なにそれ(笑)
っていうか、なんだよそれ(笑)

ちょいと慌ててドラグを締めて踏ん張る。
巻く。
潜られないように巻く。
そして、さらに巻く。

上がってきたのは、30cmあるかないかの微妙なサイズ。
だけど、これが実は超嬉しい1匹で、超価値ある1匹。

実は相棒と出会って約5年。
釣り場でのぎこちない挨拶とやりとりから始まり仲良くなり、ここに通い続け、ガイドを続けてもらいながら、ただの一度もメバルを釣ったことがなかった。
実に不甲斐ない。
いっちょ前に情報サイトなんかやってるけど、実釣の方はからっきしで…。

しかし、ようやく念願の魚に出会えた。
目の前にその証である魚がゴロリと横たわっている。
僕も彼も既に大きさへのこだわりや価値観ってのがあまりなくって、メジャーは持ってないから実際のサイズは分からない。
けど、そんなことは別に「どーでもいー」ことで、彼のガイドで山陰サイズと呼べる魚を釣ったことに価値があるのだ。
過去に一度かなりデカイのを彼の目の前でバラした経験があるので、この嬉しさはひとしお。

ありがとう!

冷静さを装いつつも、頭に思い浮かぶのはそればっかり。
でも本当は魚を釣ったことよりも、自分以上に相棒が喜んでくれていることが一番嬉しかったり。

RIMG0440


僕が釣れないのをいつも気に掛けてくれていて、状況や情報をさりげなく連絡してくれる。
僕が釣れないと常に「申し訳ないオーラ」が彼を包んでいた。
釣りだから釣れない日もあるし、この釣りに対する経験も浅いので彼の所為ではない。
お互いそれは分かってる。
でも、やっぱり彼からしてみれば遥々車を走らせて、瀬戸内海から反対側の海へ、自分のフィールドにやってくる僕に存分に楽しんでもらいたいって気持ちがあるんだと思う。
もし僕が彼と逆の立場なら、きっとおなじ事をする。
だからいつも感謝している。
それに答えられないのが、ずっともどかしかった。
しかし、今夜はそんな心意気にようやく答えられた気がして、嬉しかった。

釣り上げてしばらく年甲斐もなく、夜の磯場ではしゃぐオッサン2名。
声を出したり、ライトを点けたりではしゃぎ過ぎた代償か、以後このポイントは沈黙。
場所を変え、ヤリイカに浮気してみたり、ベイトを追っかけるスズキを釣ったりして場を休ませる。
しかし、スズキにしたって今までここで釣ったこともなかったから、なんだかこの日は出来過ぎなような気がしていた。
が、話はまだここでは終わらない。

RIMG0449


約1時間ほど寝かしておいた先ほどの場所に戻る。
幸い漁火は未だに海面を照らし続けている。
漁師の無線が磯場に響くなか、思い思いの場所に散って、第二ラウンド開始だ。

釣りをしているときは側に居ない。
お互い好き勝手に釣る。
必要な時、必要な事以外、ほとんど会話をしない。
この距離感を理解してくてる存在ってのは、本当に有り難い。

そして自身の課題であるプラグの釣りに戻る。
先程はベイトと想定した小魚のことで頭がいっぱいだったけど、ジグヘッドの釣りで結果を出しているのでアプローチを変えてみる。

とりあえず探るために遠投がきくシンペンを投げる。
なにかが触れる感覚。
さらに2投。
もう一度、微かな生命反応。

「これね、たぶんコレだよ」って独り言を言いながら、お目当のプラグに結び変えて投げる。
水面直下を超デッドスローで巻けるルアー。
そいつを投げる。
着水と同時に巻く。
ゆっくり、ゆっくり巻く。
ラインに導かれながら水面直下を進みつつ、時折バランスを崩してフワリと揺れるさまを脳裏に描きながらミニマル シャローを巻く。

ルアーの釣りってのは、読みが確信に変わる瞬間が一番気持ち良い。
バイトを得る前のほんの一瞬に味わえる「確信」を得たような前アタリ。
それを感じた時の心地良さってあるでしょ?
「来る!」って感じのあの感覚。
まさにあれ、あの感じ。
それを感じた瞬間に「コッ…」で合わせて、「ズン!」と来た。
サイズはさっき釣ったヤツよりかは小さい。 けど、もうこれで十分。

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すかさずもう一投。
バイトがある。
投げる。
反応がある。
そしてもう1匹キャッチ。
まだ続く、まだイケる。
今夜は何かが掴めるかも!
そう思った矢先に、漁火が消え、エンジン音が響く。
無情にも船は速度を上げて漁場を離れていく。
「アァ…イカナイデ、イカナイデ…イカナイデクレヨ…」
まだ試したいことはあるのに。
もうちょっと、釣ってたいのに。
それから、ほどなくして海は黙り込み、反応がなくなった。

「終わりやね」
「上がろっか」
そして雨が降り始める。
なんだか終わり方も出来過ぎな夜だった。

今でも、何かに触れた拍子にスズキのハンドランディングで擦れた親指がヒリヒリし、メバルの棘にやらた指の付け根が鈍く疼く。
その痛みを感じるとあの時の記憶が蘇り、ちょっとニヤケた気分になる。
昨夜は自分のメバル釣行史のなかでも、記憶に残る釣りだった。

帰宅後、捌いたメバルの胃袋には小魚の姿ほとんどはなく、極小の甲殻類とアミがぎっしりと詰まっていた。
次回の漁火パターンは「カブラの出番かな?」などと考えながら、またニヤリとする眼張鯵 メバラージのなかのひとなのでした。

ってなワケで釣りが上手い人っぽく、当日のタックルなどを書いてみます。

使用タックル
ロッド:BREADEN GRF-TE74 fortunateNB
リール:DAIWA セルテート フィネスカスタム RCSダブルハンドル仕様 (替えスプールはカルディアKIX)
ライン:RAPARA ラピノヴァX マルチゲーム 0.3
リーダー:RAPARA ラピノヴァ フロロカーボンショックリーダー 2号
ジグヘッド:スミス ジグヘッドタケちゃん1.2g(メバル)
ワーム:DAIWA ビームスティック 1.5インチ 氷河(メバル)
プラグ:BREADEN ミニマルシャロー(メバル)
         アクアウェーブ シャローマジック45(スズキ)

これ、一度やってみたかったんだ(笑)

BREADEN(ブリーデン) TE division GRF-TE74fortunateNB / アジング・メバリング
by カエレバ
【ブリーデン】ミニマル50シャロー[メール便:3]
by カエレバ

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2 Responses to “なかのひと釣行記「山陰の漁火パターン」”

  1. steez より:

    やりましたね!個人的に山口は行ってみたい聖地ランキング上位なんですけど以外にシビアなんですね
    このサイト使い出して1年位ですけど結構助かってます

  2. tomoshow より:

    steezさん 返信が遅くなりまして申し訳ございません。
    僕の行く山口県の日本海側は意外とシビアなところが多いと聞きます。
    もしコチラに来られるようでしたら、頑張ってみてください。

    当サイトを見て頂いているようで、ありがとうございます!
    これからも皆さんにお役に立てるように更新していきますんで、今後もよろしくお願いします。

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